​​津久見扇子踊り
- Tsukumisensuodori -

​​歌詞

一  豊後水道東に望み

    西と南と北とは山の上

二  昔乍らの津久見の町は

    各所旧蹟数々御座る

三  頃は人皇二十と七世 

     時の大臣の納言の公に

四  玉津姫とて一人の娘

    三輪のみ神の御告をうけて

五  豊の国へと御下りなされ

    真名の長者を玉田の里に

六  尋ねなされて契りを結ぶ

    出生たその子を般若の姫と

七  名づけ給いてお育てなさる 

    御名にそぐわぬ般若の姫は

八  小野の小町か楊貴の姫か

    絵では見れ共今目のあたり

九  こんな美人はよもあるまじと

    遠い都のすみずまでも

一〇 似顔絵姿色とりどりに

    ひなも都もみな姫ばなし

一一 ここに欽明第四の皇子に

    豊の宮とて公達一人

一二 きりょうこつがら業平様も

    よもやかくやと世上のうわさ  

一三 さてもこの皇子使をたてて

    遠い筑紫の般若の姫を

一四 麿が室にと御所望なさる

    されど般若の姫君様は

一五 いやよゝとすげない返答

    思いあまりてと豊皇子様は

一六 共も召されず御身只一人

    姫を訪ねて筑紫の旅に

 一七 御名をかくして日数を重ね

    玉田み里の長者の家に

一八 しもべ姿で炭焼き加勢

     姿形は炭焼き乍ら

一九 たちいふるまい只人ならず

    仔細あらんと長者の親子

二〇 尋ね給えば皇子様今は

    いちぶ終始を語らせ給う

二一 ここに長者はかしこみまつり

    吉日拝んで般若の皇子と

二二 日出たゝ盃すます

    望み果たして豊皇子様は

 二三 きさき連れられ玉田の里を

     都さしてぞ旅立ち給う

二四 真名の長者は玉津の姫と

     家の郎党打連れまして

二五 山に登りて見送りなさる

     これぞ今見る姫見ヶ嶽よ

二六 皇子の船出を御送りつつも

     野辺の枯草かき集められ

二七 かがり火を焚き別れを惜む

     これぞ名にある火焚きが岩よ

二八 流るゝ雲にまた行く水に

     ものの姿は数変れども

二九 真名の長者や皇子様方の

     仰ぎ給いしみ空の月は

三〇 今もくまなく我が世を照らす

     今もくまなく我が世を照らす